フェイクのヘビ皮パンツとフェンディのイミテーション

2011.05.26

プラグのスニーカーを履き、エルメスのバッグを持ったヒップスターだって、フェイクのヘビ皮パンツとフェンディのイミテーションを身につけたサッカー・ママと同じファッションアイテムなのだ。過去の写真を見て思わずひいたことのある人なら、誰でもファッションアイテムである。それは、その昔、忍者を思わせるマインドーコントロール術に操られていたことに気づいて起こる反射作用だから。かつてチクチクするセーターやきついジーンズ、硬い襟のシャツ、ガチガチに硬い靴を、ただカッコいいからという理由だけで身に付けたことのある人、必要以上に服を持っている人は、みんなそうなのだ。だが、ほかの誰にもまして、ファッションアイテムとは、コスト、スタイルの持つ暴虐性、トレンドのバカバカしさなど、どれだけ多くのフラストレーションを並べ立てることができようとも、心底ファッションにこだわり続ける人々のことである。そうは言っても、ファッションとは、私たちを呑み込み、理性的な決定を不可能にする何か強大な力のようなもの、というわけではない。いつの時代も、人々、特に女性はファッションの奴隷とみなされ、服装に関心を寄せるのはくだらないことだとか愚かなことだとか決めつけられてきた。ファッションシステムの暴虐が、柔順な消費者たちを強制的にある方向に向かわせてきた。近代理論家たちがそんなイメージを作り上げたため、ファッションにこだわりすぎることには今でも恥のにおいが付きまとう。『ヴォーグ』。二〇〇二年八月号によれば、クロエーセヅイニーは、一九三〇年代のコスチュームーデザイン展で、跳躍する牡馬が前面いっぱいに描かれたドレスを見て「なんてステラーマッカートニーっぼいの」とコメント。