初めて手にするそれら海外の本物、美しいものたちに、編集者自身も触発され、憧れ、陶酔した。そして読者と同じ気持ちになって次から次へと誌面で紹介していった。しかしバブルの最後の爛熟期に編集部をやめてイタリアへ行く時、私自身の中にも、もうファッションはいい……という気持ちがなかったといえば嘘になる。やっぱり「ぼろは着てても心は錦」、中身のほうが大切よね、という気持ちに戻りつつあったのだ。創刊号から編集に携わり、手をかけて育てた子供にも似たその雑誌との別れに、後ろ髪を引かれるようなつらい思いがあったと同時に、どこかで「ああ、もうファッションの仕事はしなくてもいいんだ」という、うっすらとした安堵感もあった。おしゃれすることに、そしてまだ見ぬイタリアのファッションにも尽きない興味をもちながら、一方で、これからはファッションではない仕事をしよう、などと思いつつ私はミラノの地に下り立ったのである。
[注目サイト]
AVIREX通販サイト
http://www.avirex.jp/
AVIREXのミリタリージャケット
http://www.avirex.jp/fs/avirex/c/FlightJacket